小社村(読み)こやしろむら

日本歴史地名大系 「小社村」の解説

小社村
こやしろむら

[現在地名]鈴鹿市小社町

長沢ながさわ村の北西御幣おんべ川左岸の段丘上にある。北東一帯は内部うつべ川扇状地に属し、鈴鹿山麓の標高一五〇メートル前後の高燥な地帯である。文禄検地帳を転記したと思われる伊勢国中御検地高帳に「小社之郷」と現れ、高四二八・七七石。古く亀山城付の村であったが、元和元年(一六一五)七月津藩領、同年一二月幕府領となり、寛永一三年(一六三六)再び亀山藩領となった。翌一四年検地があり、耕地面積四五町一反二畝一八歩であった(前田家家譜)。延宝四年(一六七六)の家数九〇(うち本役三二・無役五八)、人数四四一。

小社村
おごそむら

[現在地名]玉城町小社曾根おごそそね 小社

湯田野ゆたのの東南端にあり、東と南の段丘崖下を汁谷しるたに川が流れている。一ノ坪・下条の字名があるが条里制遺構は検出されていない。荒木田氏には佐禰麻呂を祖とする一門と、田長を祖とする二門の二流があったが、中世になって内宮神主らが宇治郷に移住し、それに伴って各門の氏神も移されたが、それまでは一門氏神社は当地にあった。皇大神宮末社の小社おこそ神社がある。「二所太神宮例文」の祭主次第の項に「小社輔経」がみえ、延久三年(一〇七一)に祭主となり永保元年(一〇八一)死去したと記されている。「神都名勝誌」は輔経の号が「小社」から、祭主大中臣輔経は小社に住んだのであろうと記す。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

排外主義

外国人や外国の思想・文物・生活様式などを嫌ってしりぞけようとする考え方や立場。[類語]排他的・閉鎖的・人種主義・レイシズム・自己中・排斥・不寛容・村八分・擯斥ひんせき・疎外・爪弾き・指弾・排撃・仲間外...

排外主義の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android