小早川家文書(読み)こばやかわけもんじょ

日本大百科全書(ニッポニカ) 「小早川家文書」の意味・わかりやすい解説

小早川家文書
こばやかわけもんじょ

土肥実平(どいさねひら)を祖とし、曽孫(そうそん)茂平(しげひら)のときから安芸(あき)国沼田荘(ぬたのしょう)地頭(じとう)として土着し、有力武士団を形成した小早川氏に伝えられた文書。天皇の綸旨(りんじ)・口宣(くぜん)、将軍家御教書(みぎょうしょ)、管領施行状(かんれいしぎょうじょう)などよりなる小早川重書(じゅうしょ)、沼田家証文、竹原(たけはら)家証文、椋梨(むくなし)家什書(じゅうしょ)、隆景(たかかげ)時代の諸文書(秀吉朱印状など)、小早川家証文(593通)、小早川家什書写、系図、庶子家の一つである浦家(うらけ)文書を収める。鎌倉期から室町・戦国期にかけての惣領(そうりょう)制・族的結合、在地領主制、また幕府奉公(ほうこう)衆の実態などを知るうえでの好個の史料である。『大日本古文書 家わけ11』所収。

[田端泰子]

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日本歴史地名大系 「小早川家文書」の解説

小早川家文書
こばやかわけもんじよ

二冊 東大史料編纂所編 昭和二年刊

解説 古文書五五二点と小早川家系図・沼田小早川家系図・竹原小早川家系図を収め、拾遺として吉川家中並寺社文書二四点、中島寛一郎所蔵文書を載せ、付録に浦家文書一八一点を付す。

活字本 大日本古文書

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報