富永神社(読み)とみながじんじや

日本歴史地名大系 「富永神社」の解説

富永神社
とみながじんじや

[現在地名]新城市宮ノ後

祭神須佐之男命。天一天王社と称し、創建年代不詳。天正年間(一五七三―九二)までは平井ひらい郷にあってその産土神であった。慶長八年(一六〇三)二月、当地に分霊を勧請、牛頭天王社といい、慶安元年(一六四八)菅沼定実が当地を領してから代々菅沼氏に崇敬され、除地二石のほか、米五俵を神饌料として寄せられた。後明治六年(一八七三)富永神社と改称、同九年近郷一五ヵ村の氏神として郷社に列した。境内社に大神社・御鍬社・稲荷社があり、また橋向はしむこうにあった天満社とみやうしろにあった山神社も明治になって境内に移されている。

境内に能舞台があって一〇月八日に祭礼能が奉納される。新城では古来能が盛んであり、元文元年(一七三六)藩主菅沼定用の家督相続を祝って奉納され、以後毎年の例となった。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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