富山寺(読み)ふせんじ

日本歴史地名大系 「富山寺」の解説

富山寺
ふせんじ

[現在地名]富山市古鍛冶町

藤居山と号し、高野山真言宗。本尊薬師如来で、鎮守山王社(現日枝神社)の本地仏とされる。神亀元年(七二四)行基の創建と伝え、「越中旧事記」には薬師堂と注記されている。「肯泉達録」によると、富山城の所在地を藤井ふじい村と称したときからあり、山王社の祭礼時には御旅屋となり、神輿が渡御したという。寛文六年(一六六六)の御調理富山絵図には古鍛冶ふるかじ町南側に富山寺とみえる。また「肯泉達録」には加賀初代藩主前田利家より寺地を与えられたが、のち御印書を焼失し、同三代前田利常のとき、改めて以前のとおり寺地を与えられたとある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

発見学習

発見という行為の習得を目指す学習。または,発見という行為を通じて学習内容を習得することを目指す学習。発見学習への着想は多くの教育理論に認められるが,一般には,ジェローム・S.ブルーナーが『教育の過程』...

発見学習の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android