宝命寺(読み)ほうめいじ

日本歴史地名大系 「宝命寺」の解説

宝命寺
ほうめいじ

[現在地名]武蔵町小城

小城おぎ山の東麓、小城集落の北西にある。小城山福聚ふくじゆ院と号し、天台宗本尊は観音堂に安置される六観音(聖観音・千手観音・馬頭観音・如意輪観音・不空羂索観音・十一面観音)であったが、昭和五七年(一九八二)の火災で焼失(現在は復原されている)。寺伝によると、養老二年(七一八)仁聞の開基とされる。「豊鐘善鳴録」によると、養老初年に開かれた六郷山の霊場二八ヵ所の一。織豊期以降の成立と思われる六郷二十八山本寺目録(太宰管内志)に「小城山宝命寺」とみえ、流通分末山一〇ヵ寺の一。安貞二年(一二二八)五月将軍家祈祷のため六郷山の諸勤行・諸堂役祭が注進されているが、同月の六郷山諸勤行并諸堂役祭等目録写(長安寺文書)では小城寺とみえる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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