宋山里古墳群(読み)そうざんりこふんぐん(英語表記)Songsan-ri

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「宋山里古墳群」の意味・わかりやすい解説

宋山里古墳群
そうざんりこふんぐん
Songsan-ri

大韓民国(韓国)中央西部,チュンチョンナム(忠清南)道中部,コンジュ(公州)市市街地の北西方約 500mの丘陵にある,百済中期の古墳群。第2次世界大戦前の調査で,壁に四神の描かれた塼室墳(せんしつふん)の存在が知られていた。1971年7月,塼室墳の近くで偶然発見された墓は,墓誌銘によって,百済 25代の武寧王王妃の合葬墓であることが判明した。武寧王陵と呼ばれるこの墳墓からは多数の金銀製装身具や,中国の南朝(→南北朝)との交渉を示す遺品が発見され,百済文化の具体的内容が明らかにされた。2015年世界遺産の文化遺産に登録。

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世界大百科事典(旧版)内の宋山里古墳群の言及

【武寧王陵】より

…1971年,偶然に発見され調査された。百済中期の王都があった公州の中心から北西約1kmの丘陵地に築かれた,百済中期の十数基からなる宋山里古墳群の一つを構成する。直径約20m内外の円形墳丘のほぼ中心に玄室がくるように埋設された墓室は,塼築(せんちく),南向きの単室墓である。…

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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」