安良見井用水(読み)あらみいようすい

日本歴史地名大系 「安良見井用水」の解説

安良見井用水
あらみいようすい

荒見あらみ東筋前ひがしすじまえより紀ノ川の水を引入れて荒見・杉原すいばら新在家しんざいけ遠方おちかたの諸村を貫き、余水を遠方の大蛇樋より紀ノ川に排水する灌漑用堰。全長三五町余で、一四〇町歩の水田を灌漑したという。「続風土記」は「金剛院の下に堰ノ口あり、又大師堰ともいふ、長一里西遠方村に至りて尽く」と記している。

寛文七年(一六六七)二月六日より工事を始め、同年四月一三日に完成した。材木二八九本(代銀三貫六一匁)、木枕通二三五通(代銀一四九匁一分)、釘鉄金物四三貫四九〇匁(代銀三一九匁八分)、大工二〇八人七分(代銀四一七匁四分)、日用人足一万五千一五五人三分(代銀一五貫一五五匁)を要した。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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