安田(町)(読み)やすだ

日本大百科全書(ニッポニカ) 「安田(町)」の意味・わかりやすい解説

安田(町)
やすだ

高知県東部、安芸(あき)郡の町。土佐湾に臨む。1925年(大正14)町制施行。1943年(昭和18)中山村と合併。町域は安田川流域に広がり、市街地は河口右岸に位置する。東方の田野町、奈半利(なはり)町と同様、上流馬路(うまじ)、魚梁瀬(やなせ)の林業地帯を背景にして早くから商業が盛んで、酒造業も立地する。唐浜(とうのはま)の砂浜地帯から背後の沖積低地にかけては施設園芸が盛んで、ナス、ミョウガピーマンシシトウの生産が多く、山腹斜面ではユズ栽培がみられる。海岸沿いを国道55号が走り、土佐くろしお鉄道阿佐線(ごめん・なはり線)が通じる。神峰(こうのみね)寺は四国八十八か所第27番札所。北寺は国指定重要文化財の木像薬師如来(にょらい)坐像など藤原期の仏像を所蔵する。面積52.36平方キロメートル、人口2370(2020)。

[正木久仁]


出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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