安楽行院(読み)あんらくぎょういん

改訂新版 世界大百科事典 「安楽行院」の意味・わかりやすい解説

安楽行院 (あんらくぎょういん)

現在の京都市伏見区深草坊町にあったが,1894年廃寺。後深草天皇以後多くの天皇の分骨所中世には深草法華堂と呼ばれ,寺名の初見は1500年(明応9)後土御門天皇死去の時である。なお,持明院統北朝)の寺として安楽光院が,現上京区の安楽小路町の地に1475年(文明7)まで存在したことが記録で確認され,この寺が深草に移されたとの説もあるが,確証はない。
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世界大百科事典(旧版)内の安楽行院の言及

【持明院家】より

…藤原道長の子右大臣頼宗の孫基頼を祖とする。家名は,基頼が邸宅内に建立した持仏堂を持明院と名づけたのに由来し,その子通基は,これを改めて安楽行院としたが,持明院を家号とした。通基の子基家は,その女が後高倉院の妃となり,後堀河天皇の生母であったことから,外祖父として基家の父祖が昇進できなかった中納言に昇り,代々これを先途とした。…

※「安楽行院」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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