宇治庄(読み)うじのしよう

日本歴史地名大系 「宇治庄」の解説

宇治庄
うじのしよう

江戸時代の宇治郷辺りにあったと考えられる荘園。所在地は確定できない。

大乗院寺社雑事記」延徳三年(一四九一)一一月二一日条に「承安三年八月十五日不足米勘定称、(中略)山城国久世庄十町 宇治庄七丁九反二百四十歩」とみえる。これによれば承安三年(一一七三)七町九反二四〇歩の田数をもった宇治庄が、久世庄とともに興福寺領として存在したことになる。

さらに嘉禄元年(一二二五)一一月五日付の東大寺宛官宣旨案(東大寺文書)に、故法印定範の譲りに任せ、無品法親王家の領掌するところとなった「東大寺別院東南院門跡房舎聖教并大小末寺庄園弐拾捌箇処」が書き上げられているが、その一荘に「三論供田」として宇治庄がみえる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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