孟宗(読み)モウソウ

デジタル大辞泉 「孟宗」の意味・読み・例文・類語

もう‐そう〔マウ‐〕【孟宗】

中国二十四孝一人三国時代の人で、孝行の徳により寒中に母の求めるたけのこを得て、供したという。→雪中の筍
孟宗竹もうそうちく」の略。

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精選版 日本国語大辞典 「孟宗」の意味・読み・例文・類語

もう‐そう マウ‥【孟宗】

[1] 中国、三国時代呉の人。字は恭武。二十四孝の一人。孝行の徳により寒中に筍(たけのこ)を得て、母に供したという。
[2] 〘名〙 「もうそうちく(孟宗竹)」の略。
随筆西遊記(新日本古典文学大系所収)(1795)五「薩州唐孟宗といふ竹あり」

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動植物名よみかた辞典 普及版 「孟宗」の解説

孟宗 (モウソウ)

植物イネ科の竹,園芸植物モウソウチク別称

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世界大百科事典(旧版)内の孟宗の言及

【タケ(竹)】より

…竹にまつわる故事では,晋の嵆康(けいこう),阮籍(げんせき),阮咸(げんかん),向秀(しようしゆう),王戎(おうじゆう),劉伶(りゆうれい),山濤(さんとう)の7人が乱れた世俗を避け,老荘の学をもって竹林に清談を楽しんだという〈竹林の七賢〉の話が名高い(七賢人)。また,三国の呉の孟宗が,冬にたけのこを求めた母のために竹林に入って哀嘆したところ,たけのこが生じたという孟宗竹(もうそうちく)の由来は,〈二十四孝〉の一つとして知られる。斑竹の斑紋を涙痕とする由来譚(ゆらいたん)もあり,俗に,舜帝の崩御を悲しんで湘水に身を投じた2妃(湘君・湘夫人)が,舜帝を悼んで流した涙とも伝えられ,湘妃竹,涙竹の異名をもつ。…

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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」