姥神大神宮(読み)うばがみだいじんぐう

日本歴史地名大系 「姥神大神宮」の解説

姥神大神宮
うばがみだいじんぐう

[現在地名]檜山郡江差町字姥神町

字姥神町の北東端に鎮座する。旧県社。祭神は天照皇大神・春日大明神・住吉大明神。姥神神社・姥神社ともいう。文化一四年(一八一七)の社記伝記控(藤枝家文書)に以下のような創建伝承が記されている。昔食物も採れないこの辺りの浜に忽然と現れた老婆に、かもめ(弁天島)から光明が射して、老翁神が櫂を授け「大海を探らば食物を得るべし」と夢告した。教えのままに海を探ると、鰊の群れが浮び出て、大量の漁獲を得ることができた。のちにこの鰊漁法を教えた老翁神を姥神社、老婆(折居姥)折居おりい宮として祀り、弁天島には恵比寿社を奉祀したという。「蝦夷談筆記」や「蝦夷日誌」(二編)などにも同様の伝承が載る。社記伝記控によると、もとは津花つばな町浜手に鎮座し、鰊漁業の祈願社として松前藩主より永久祈祷を仰せ付けられ、再建費用・灯明その他を寄進されてきた。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

デジタル大辞泉プラス 「姥神大神宮」の解説

姥神大神宮

北海道檜山郡江差町にある神社。創祀不明。祭神は天照大御神(あまてらすおおみかみ)、住吉三柱大神、春日大神。北海道最古の神社とされる。

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