太太神楽・大大神楽(読み)だいだいかぐら

精選版 日本国語大辞典 「太太神楽・大大神楽」の意味・読み・例文・類語

だいだい‐かぐら【太太神楽・大大神楽】

[1] 〘名〙 伊勢神宮へ一般参詣人が奉納する太神楽のうち、最も大がかりな神楽。江戸時代、御師の邸内で催され、奉仕の楽人は一〇〇人を超えた。明治四年(一八七一神宮の改革以来、神楽殿の規定により、太神楽は太太神楽・大神楽・小神楽の等級に分けて奉納されている。だいだい
梅津政景日記‐元和八年(1622)正月二八日「大大神楽御祈念幾久敷相極候由、久保倉所より拙者式へも状有」
[2] 歌舞伎の下座音楽の一つ。伊勢の太太神楽を模して、笛・大太鼓・大拍子・チャッパなどを使った鳴り物。伊勢や伊勢に近い場面の気分を表現する。
[補注]この名称が初めて見えるのは、「神楽考証」(井阪徳辰著)に引く、天正一一年(一五八三豊臣秀吉の家臣たちが主君のために奉納した神楽の祝詞文であるという(大西源一説)。

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