日本大百科全書(ニッポニカ) 「天川(村)」の意味・わかりやすい解説
天川(村)
てんかわ
奈良県中央部、吉野郡にある村で、十津(とつ)川上流の天(てん)ノ川流域を占める。国道309号が通じる。林業、木工業を主産業とする。東部は山上ヶ岳(さんじょうがたけ)(1719メートル)を主峰とする大峰(おおみね)山脈の山々が連なり、吉野熊野国立公園の一部となっている。大峯山寺のある山上ヶ岳は女人禁制の修験道(しゅげんどう)の山として知られる。紀伊山地の霊場と参詣道として世界遺産に登録されている。登山口の洞川(どろがわ)には、旅館、土産(みやげ)物店が多く、修験道中興の聖宝(しょうぼう)が再興したと伝えられる竜泉寺や五代松(ごよまつ)鍾乳洞(しょうにゅうどう)がある。八剣山(はっけんざん)西側山腹には国指定天然記念物のオオヤマレンゲ自生地がある。面積175.66平方キロメートル、人口1176(2020)。
[菊地一郎]
『『天川村史』(1981・天川村)』
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