大縣神社(読み)おおあがたじんじゃ

日本大百科全書(ニッポニカ) 「大縣神社」の意味・わかりやすい解説

大縣神社
おおあがたじんじゃ

愛知県犬山市宮山に鎮座。大縣大神(おおかみ)を祀(まつ)る。祭神は邇波縣君(にはのあがたのきみ)の祖で、倭建尊(やまとたけるのみこと)の3世の孫の大荒田命(おおあらたのみこと)のことであるという。創祀(そうし)は明らかではないが、六国史(りっこくし)にはしばしば授位の記事があり、873年(貞観15)には正四位下に昇叙している。延喜(えんぎ)の制では名神(みょうじん)大社に列し、尾張(おわり)国二宮として崇敬された。旧国幣中社。例祭日は10月10日のほか、歳旦祭(1月1日)、太々神楽(だいだいかぐら)講社大祭(4月12日)、八ツ八祭(やつはちまつり)(8月7、8日)などの祭典がある。境内摂社の「姫の宮」は倉稲魂神(うがのみたまのかみ)、玉比売神(たまひめがみ)(大縣大神の子)を祀り、3月15日前の日曜日に行われる豊年祭は、女性器を祭る天下の奇祭として知られている。

[佐野和史]


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デジタル大辞泉プラス 「大縣神社」の解説

大縣神社

愛知県犬山市にある神社。尾張開拓の祖神、大縣大神を祀る。尾張国二之宮。本殿、祭文殿及び東西回廊は国の重要文化財に指定されている。

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