祖神(読み)そしん

精選版 日本国語大辞典 「祖神」の意味・読み・例文・類語

そ‐しん【祖神】

〘名〙 (「そじん」とも)
① 神としてまつる祖先。神となった祖先。
保元(1220頃か)中「其の心根にたがふ所のあればこそ、祖神の冥慮にも違て」
② 特に、皇室の祖先である天照大神をさす。
東京新繁昌記(1874‐76)〈服部誠一〉四「口に天祖大神(あまつみおやのおほかみ)の四字を唱ふれば、千魔万災必ず禳除せん。造次も必ず祖神と唱へ、顛沛も必ず祖神と称し」

おや‐がみ【祖神】

〘名〙
① 祖先としての神。祖先神
古事記(712)上「此の三柱の綿津見神は、阿曇連等の祖神(おやがみ)といつく神ぞ」
② 個人の守り神病気平癒を祈り、また、家を守ってくれる神。各地にこの名称があるが、概念に必ずしも統一がない。佐渡では鎮守神のこと。

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デジタル大辞泉 「祖神」の意味・読み・例文・類語

そ‐しん【祖神】

《「そじん」とも》神として祭る祖先。祖先である神。特に、皇室の祖先である天照大神

おや‐がみ【祖神】

祖先としての神。祖先神。氏神

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普及版 字通 「祖神」の読み・字形・画数・意味

【祖神】そしん

道祖神

字通「祖」の項目を見る

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世界大百科事典(旧版)内の祖神の言及

【道祖神】より

…サエノカミ(塞の神),ドウロクジン(道陸神),フナドガミ(岐神)などとも呼ばれ,村の境域に置かれて外部から侵入する邪霊,悪鬼,疫神などをさえぎったり,はねかえそうとする民俗神である。陰陽石や丸石などの自然石をまつったものから,男女二神の結び合う姿を彫り込んだもの(双体道祖神)まで,この神の表徴は多様である。道祖神は境界的,両義的な特性においてきわだっている。…

※「祖神」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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