大瀬河岸(読み)おおせかし

日本歴史地名大系 「大瀬河岸」の解説

大瀬河岸
おおせかし

[現在地名]茂木町大瀬

那珂川右岸に設置された近世の河岸。大正期まで存続し、現在でも上河岸・下河岸の屋号をもつ家が残っており、当時は河岸問屋として栄えた。開設は承応年間(一六五二―五五)とされ、享保一五年(一七三〇)の那珂川荷物問屋願書(見木栄利文書)によれば、古来からの河岸問屋勘兵衛は新しく河岸問屋の開業認可をねらう名主権右衛門と対立している。河岸の後背地は烏山からすやま・茂木近辺であるが、当河岸が那珂川上流の黒羽くろばね河岸と下流杉山すぎやま河岸(現茨城県水戸市)の中間であるため、上流と下流地域を結ぶ有力な河岸場として賑った。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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