大手先(読み)おおてさき

精選版 日本国語大辞典 「大手先」の意味・読み・例文・類語

おおて‐さき おほて‥【大手先】

〘名〙 城の大手門の前、または、その広場。ここで下馬するところから下馬先とも呼んだ。
※俳諧・夜半叟句集(1783頃か)「遅き日や草をくさきる大手前き」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

日本歴史地名大系 「大手先」の解説

大手先
おおてさき

[現在地名]相馬市中村なかむら 大手先

大手前おおてまえともよばれる。中村城の大手門から東に直進し、宇多川うだがわ町とふくろ町に至る枡形までの長さ四一間の通りで、大身の武家屋敷が並んでいた。明暦元年(一六五五)七月から延宝三年(一六七五)六月まで会所(会館・政庁ともいう)が置かれ、そのなかに町奉行所が設置されていた。寛文七年(一六六七)には時鐘もかけられた。慶長一六年(一六一一)に門馬・新館水谷・岡田各氏が当地に移住、幕末には堀内・佐藤・本山・岡部・幾世橋・熊川・堀内各氏の七戸となっている(以上「奥相志」)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報