大引浦(読み)おおびきうら

日本歴史地名大系 「大引浦」の解説

大引浦
おおびきうら

[現在地名]由良町大引

しら崎と神谷かみや崎の間の湾に沿った大きな漁村で、北は小引こびき浦、南は神谷浦、東は吹井ふけい浦。慶長検地高目録ではのちの小引浦の地も含めて大引浦とし、村高二五四石余。延宝六年(一六七八)の「日高鑑」では小引浦が分村し、大引浦は田畑一四町五反余、村高一八三石余、家数六四、人数二八〇、牛一七で、家数の内訳は本役三〇、半役一五、無役一六、庄屋・年寄・ありき各一。舟は三枚帆の荷物舟九艘、三枚ないし二枚帆の漁舟一三艘で、網はぼら網二帖、いわし網五帖、かけ網三帖、えび網二帖の計一二帖あり、加子役は一五石、床銀四四匁(一艘につき二匁)を負担。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報