大崎沼(読み)おおさきぬま

日本歴史地名大系 「大崎沼」の解説

大崎沼
おおさきぬま

[現在地名]古川市小野

別名千枝湖ちえのみずうみともいい、小野弁天様と称される表刀うえとの神社(「おと」ともいう)を中心に、遠田とおだ田尻たじり北小松きたこまつ方面にかけてひらけていた。中世に大崎氏が小野この御所を構えたのは、背後にこの湖をひかえた要害であったことも重要な要素であったといわれる。江戸時代になって、貞享元年(一六八四)から元禄三年(一六九〇)にかけて、湖水の水を潜り穴で東流させ、干拓して水田と化した。尺余の鮒を産することで知られていたが、干拓に際して鮒七〇〇枚を化女けしよう沼に移した。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報