大刀洗(読み)たちあらい

改訂新版 世界大百科事典 「大刀洗」の意味・わかりやすい解説

大刀洗[町] (たちあらい)

福岡県南西部,三井郡の町。人口1万5284(2010)。東は朝倉市,西は小郡市に接する。筑紫平野の中部北寄りにあって,南部沖積低地北部洪積台地よりなる。町名は南北朝時代の筑後川の戦の際,菊池武光が血刀を洗ったという伝えによる。米作を中心とする農業の町であるが,近年,米作から野菜への転換が図られており,ホウレンソウレタス,ハウス栽培のキュウリ,トマトなどが増えている。北部では植木苗木の生産が多く,関西方面に出荷される。また北部に工業団地が造成されている。1919年に陸軍の飛行場がつくられ,第2次大戦中は大刀洗航空隊基地となったが,戦後は耕地化された。西鉄甘木線が通じ,九州横断自動車道の筑後小郡インターチェンジも近い。
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