外国為替管理法(読み)がいこくかわせかんりほう

山川 日本史小辞典 改訂新版 「外国為替管理法」の解説

外国為替管理法
がいこくかわせかんりほう

1933年(昭和8)3月に制定された外国為替管理統制法。1931年12月の金輸出再禁止以降,資金の海外流出を防ぐために翌年制定された資本逃避防止法実効があがらなかったことを背景に制定された。外国為替取引外国貿易について,政府の強い統制権限を規定。41年さらに強化されたが,敗戦とともに無効となり,49年外国為替及び外国貿易管理法に吸収された。

出典 山川出版社「山川 日本史小辞典 改訂新版」山川 日本史小辞典 改訂新版について 情報

世界大百科事典(旧版)内の外国為替管理法の言及

【外国為替及び外国貿易法】より

…外為(がいため)法と略称。日本の外国為替と外国貿易の規制に関する基本法である。外為法は,〈外国為替及び外国貿易管理法〉として1949年に公布されたが,当時は,私人の外国為替取引を原則として禁止し,政令で解除した場合にのみこれを認めるという立法政策をとっていた。その後,外為法は,原則自由,そして有事にのみ規制するという方向に改められた。すなわち,79年に全面的に改正され,87年および91年に大改正がなされ,さらに97年には法律名から〈管理〉が外されるなどの大幅改正(98年4月施行)を経て現在に至っている。…

【為替管理】より


[為替管理の歴史]
 日本の為替管理の歴史をみると,その端緒は,1930年代の大不況期に世界経済のブロック化が進み為替管理が普及するなかで,32年に制定された〈資本逃避防止法〉である。翌33年同法は廃止され,資本取引以外の対外取引も管理する〈外国為替管理法〉が同年施行された。第2次大戦後は,戦前のこの外国為替管理法が事実上空文化するなかで,連合国総司令部(GHQ)の監督・規制下におかれたが,しだいに日本の経済的主権が認められるようになり,49年に〈外国為替及び外国貿易管理法〉(以下,為替管理法と略記)が,次いで翌50年にその特別法として〈外資に関する法律(外資法)〉が制定され,戦後における為替管理の基本法が整備された。…

※「外国為替管理法」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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