塵地(読み)チリジ

デジタル大辞泉 「塵地」の意味・読み・例文・類語

ちり‐じ〔‐ヂ〕【×塵地】

蒔絵まきえ地蒔じまの一。漆を塗った上に金銀鑢粉やすりふんをまばらにまき、さらに漆を塗って研ぎ出したもの。平塵へいじん

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「塵地」の意味・読み・例文・類語

ちり‐じ ‥ヂ【塵地】

〘名〙 漆地(うるしじ)装飾一種。漆を塗った上に金銀の鑢粉(やすりふん)をまばらに蒔(ま)いて研ぎ出したもの。平安時代技法以後は金箔粉による梨地となる。〔餝抄(1238頃)〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「塵地」の意味・わかりやすい解説

塵地
ちりじ

蒔絵技法の名称中国では平塵 (へいじん) といい,唐代に盛行した。器物表面に濃色の漆を塗り,金,銀,錫などの鑢粉 (やすりふん) をあらく蒔いて透明漆をかけ,とぎ出したもの。鑢粉が塵のように見えるのでこの名がある。通常,文様外の地蒔きとして平安時代に主として行われた。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

排外主義

外国人や外国の思想・文物・生活様式などを嫌ってしりぞけようとする考え方や立場。[類語]排他的・閉鎖的・人種主義・レイシズム・自己中・排斥・不寛容・村八分・擯斥ひんせき・疎外・爪弾き・指弾・排撃・仲間外...

排外主義の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android