堀江城跡(読み)ほりえじようあと

日本歴史地名大系 「堀江城跡」の解説

堀江城跡
ほりえじようあと

[現在地名]滑川市堀江

上市かみいち川右岸の堀江集落の南東に位置する段丘上にある。「三州旧蹟志」によると、城跡は上市川の出水により岸が崩れて形がなくなったといわれ、現在明確な遺構はみられない。越中古城館趾記(県立図書館蔵)によると、遺構は東西二八間・南北三〇間で、四方の高さ(土塁跡か)は五尺あったという。堀江は平安末期から存在した京都祇園社領堀江庄の中心集落であったと考えられる。観応三年(一三五二)九月一八日の足利義詮御判御教書(井上文書)によると、土肥中務入道(心覚)が堀江庄内に要害や軍陣を設けている。土肥中務入道はおそらく鎌倉中期に同庄西条さいじよう村の年貢を抑留した地頭代左兵衛尉国継法師(法名心仏)子孫にあたると考えられる(寛元二年一二月二四日「関東下知状」尊経閣文庫所蔵文書など)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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