埴田村(読み)はねだむら

日本歴史地名大系 「埴田村」の解説

埴田村
はねだむら

[現在地名]小松市埴田町

かけはし川中流右岸にあり、東は丘陵となり、北は河田こうだ村、西は国府こくふ村。「はにゅうだ」とも発音する。永仁五年(一二九七)二月二二日の関東下知状案(石清水文書)によれば、幕府は橘成政に対し、能美庄内の八幡宮神主職と同敷地をはじめ、「得橋郷長恒名内荒木田内畠弐所富岡畠森畠佐々木窪田乱橋田水口町田友枝名内屋敷壱所田壱町」などを安堵しているが、これらの所領は成政が同二年九月一七日に父埴田介成清法師(法名西勝)と母妙蓮から譲られたものであった。

埴田村
はねたむら

[現在地名]南部町埴田

しば村の南、南部湾に沿って埴田崎の東二河にごうの浜でさかい村に続き、湾内に鹿島がある。東部は山地で、梅林で知られる。「続風土記」に「埴田を開墾せしより村名とす」とある。中世には高野山領南部庄の一部であった。応永三四年(一四二七)住心院僧正実意の記した「熊野詣日記」一〇月二五日条に「はねたのほらにて、いつもの御佳例あるによりて、山ふしとも御さきにまゐりて、海きはなれハ、前栽なとつくりて、松をひきうゑ、草花をうゑしなとしたれハ」とみえる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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