土津神社(読み)はにつじんじや

日本歴史地名大系 「土津神社」の解説

土津神社
はにつじんじや

[現在地名]猪苗代町 見祢山

見禰みね山の南麓、猪苗代城下はに町の北にある。会津松平藩祖保科正之を祀る神社で、祭神は保科正之(土津霊神)武内宿禰の二柱。旧県社。正之は慶長一六年(一六一一)徳川秀忠の四男として生れ、元和三年(一六一七)信濃高遠藩主保科正光の養子となり、寛永八年(一六三一)正光の遺領を継いだ。同一三年には出羽山形二〇万石の城主となり、同二〇年に会津に入部し二三万石を領した。慶安四年(一六五一)異母兄三代将軍徳川家光が死去すると家光の遺言により四代将軍徳川家綱を補佐、幕政を主導した。寛文九年(一六六九)に隠退し、家督を政経に譲った。この間、朱子学・神道を山崎闇斎・吉川惟足について究め、これを治政の根幹とした。同五年には領内古社二六〇余社の調査を服部安休らに命じ、同一二年安休は「会津神社志」を記した。このときの神社改により神仏分離・淫祠破却・寺院整理など神社保護の政策を推し進めている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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