国土のグランドデザイン2050(読み)こくどのぐらんどでざいんにせんごじゅう

日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

国土のグランドデザイン2050
こくどのぐらんどでざいんにせんごじゅう

国土交通省が定めた人口減少と巨大災害に対応した社会インフラ整備のための国土整備計画。有識者懇談会を経て2014年(平成26)7月に発表された。地方都市を自立した形に維持することとあわせ、巨大災害などに対応できる安全な生活環境の維持にも主眼が置かれている。都市設計としては、人口減少に対応するためのキーワードとして「コンパクト+ネットワーク」を掲げている。また、インターネットをはじめとする情報通信技術を活用することで、各種機能を相互に結びつけて「対流促進型国土」を形成する。今後、地方都市においては急速に人口減少が進むことが予測されるため、都道府県を越えて周辺都市が連携する「高次地方都市連合」を構築し、人口30万人以上の都市圏を全国に60~70か所ほど維持することを目ざす。また山間部などでは、5000か所ほどの小さな拠点に診療所や商店などの日常生活を支える機能を集約し、交通と情報通信によるネットワークで周辺をつなぐことで、地域の持続と成長を維持していくとしている。

[編集部]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例