嘉弥真島(読み)かやまじま

日本歴史地名大系 「嘉弥真島」の解説

嘉弥真島
かやまじま

小浜こはま島の北北東約一・六キロに位置する面積〇・三九平方キロの高島。北西―南東方向に〇・九五キロの長軸をもつ楕円形状の島で、最高標高一九メートル。南海岸には最大幅二〇〇メートルの砂浜があり、ほとんどが有孔虫砂である。地質変斑糲岩と泥質片岩からなる変成岩類が主で、南側に第四紀の琉球石灰岩が分布する。西表いりおもて国立公園の区域に含まれ、無人島で地籍上は字小浜こはまに属する。両島絵図帳の「かやま嶋、東西六町三拾弐間・南北四町四拾間・但無人居」とみえる。無人の島であったが小浜島の百姓が通って田畑を耕作しており、近世小浜島とともに小浜くもー村を形成。よい津口があり悪天候時には大きな船も避難していたが、住民がおらず不自由であったため、乾隆一六年(一七五一)小浜島の百姓五戸ほどを移住させ小村を立てたいと上申した。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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