唐矢館跡(読み)からやたてあと

日本歴史地名大系 「唐矢館跡」の解説

唐矢館跡
からやたてあと

天正一二年(一五八四)大内方の守るこの館を田村方が攻めて敗退した所で、「仙道記」などに「から屋」「かうや」「かこや」、「奥陽仙道表鑑」「積達古館弁」には「唐矢」と記され、「相生集」は「政宗記」にみえる天正一三年の大内・伊達氏の合戦に登場する「から城」「加羅城」をこれにあてる。「積達大概録」「相生集」では「上長折村唐矢舘」とするが、「塩松郷史」や「白沢村の文化財第四集館跡」では白沢しらさわ村地内にあった館であろうと推定している。「仙道記」の「かうや」が正しい表記とすると、現白沢稲沢いなざわ高野こうやにあった高野館と東新殿ひがしにいどの古谷こやにある小屋こや館の可能性がある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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