…芸娼妓周旋人のこと。遊女の周旋は中世では〈人買い〉がこれを行い,江戸時代には〈人買い〉〈口入れ〉〈桂(慶)庵(けいあん)〉などとよぶ周旋業者がこれを兼ねたが,とくに娼妓を周旋する者を関東では女衒と俗称することがあった。生業上,女の姿形を見ることから〈女見(じよけん)〉といい,それがなまったものというが,確証はない。…
…江戸時代,男女奉公人の周旋を業としたもの。町奉行所などの記録や法令では人宿とあるが,一般には,けいあん,口入,口入人などとよばれていた。人宿の語の初見は1640年(寛永17)であるが,より以前から使用されていたと思われる。江戸では若党や徒士(かち),中間(ちゆうげん)などの武家奉公人を多数必要とし,人宿を仲介とする雇用先の大半は武家方であった。人宿は奉公人の身元保証人(請人)となって判賃(判銭)を取り,また奉公先を周旋して契約が成立すると周旋料(口入料,口銭)をうけた。…
※「口入れ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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