取潰(読み)とりつぶし

精選版 日本国語大辞典 「取潰」の意味・読み・例文・類語

とり‐つぶし【取潰】

〘名〙 組織などをなくすこと。潰すこと。特に、江戸時代謀叛落度などの理由で、幕府大名旗本の家の断絶を命じ、その領分または知行所領国を没収したこと。
※忠義(1917)〈芥川龍之介〉一「刃傷沙汰にでもなった日には、〈略〉その儘『お取りつぶし』になってしまふ」

とり‐つぶ・す【取潰】

〘他サ五(四)〙 (「とり」は接頭語) 今まであった組織などを駄目にしてなくす。潰す。江戸時代では、取り潰しを行なうことをいう。
良人自白(1904‐06)〈木下尚江〉続「私、白井さんの復讐に、如何しても彼の身代を取り潰さにゃなりませんわね」

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