友成(読み)トモナリ

デジタル大辞泉 「友成」の意味・読み・例文・類語

ともなり【友成】

平安中期の刀工備前の人。正恒まさつねと並んで、古備前代表者生没年未詳。

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精選版 日本国語大辞典 「友成」の意味・読み・例文・類語

ともなり【友成】

平安時代後期の刀工。備前国岡山県)の人。正恒(まさつね)とならんで古備前派備前鍛冶を代表する名工。古備前友成の名で知られる。代表作に鶯丸友成(御物)、国宝三振(厳島神社ほか蔵)がある。生没年未詳。

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朝日日本歴史人物事典 「友成」の解説

友成

生年:生没年不詳
平安後期の備前(岡山県)の刀工。正恒と並んで古備前を代表する名工。古備前では最も古い刀工で,永延(987~89)のころと伝える。しかし,嘉禎(1235~38)の年号を記した作もあって,同銘が鎌倉時代まで続いており,さらに平安時代の作でも銘の書風が異なるものもあり,作の優劣もあるので,代を重ねていたか,複数の同銘の存在が考えられる。最も古い代表作が名物鶯丸太刀(御物)で,細身,小切先で反りの高い平安時代独特の姿に,板目の鍛えに小乱れの刃文を焼き,古様を示している。厳島神社蔵の太刀(国宝)は平重盛奉納と伝えられ,これよりは洗練された刃文となっている。

(原田一敏)

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デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「友成」の解説

友成 ともなり

?-? 平安時代中期の刀工。
実成(さねなり)の子という。古備前(こびぜん)を代表する名工。永延(987-989)のころの人といわれる。嘉禎(かてい)年間(1235-38)の年号をきざんだ作品もあり,同銘の刀工が何人かいたとおもわれる。平教経(のりつね)が奉納した厳島(いつくしま)神社蔵の太刀(国宝),御物(ぎょぶつ)太刀「鶯丸」をはじめ,名作がおおい。

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