原町宿(読み)はらのまちしゆく

日本歴史地名大系 「原町宿」の解説

原町宿
はらのまちしゆく

[現在地名]仙台市原町二―三丁目・五輪

仙台城下の東端近くにあった宿駅で、城下より北東利府りふ宿(現宮城郡利府町)を経て石巻いしのまき街道・金華山きんかさん道・気仙けせん道など仙台藩領の太平洋側に継立てた。「苦竹村安永風土記」によれば、南目みなみのめ村と苦竹にがたけ村の入会宿であったが、同風土記の宿町の書出は南目村肝入九十郎よりするとあり、また「封内風土記」でも同村のうちとあることから南目村が主であったと考えられる。町取立ては慶長一七年(一六一二)とされるが(元和九年「長町検断肝入連署申上状写」貞山公治家記録引証記)、同五年藩祖政宗が最上氏に援兵を出したなかに原町検断の二平十郎がいたらしく(貞享元年「小関重次大坂陣覚書」伊達家文書)、この頃すでに宿場を呈していたとも考えられる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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