原島村
ばらじまむら
[現在地名]浜松市原島町
安間川の中流右岸に位置し、東は篠ヶ瀬村。「遠淡海地志」はハラジマと訓を付す。もとは蒲の島とよばれていたと伝える。松平忠頼領郷村帳では高二九九石余、田二二町一反余・畑一二町八反余。領主の変遷は西村と同じ。延宝五年（一六七七）の浜松町村家数高間尺帳では家数三二ですべて役家。享保四年（一七一九）の国領組諸色覚帳（岡部家文書）では家数二八、うち本百姓二七、人数二四八、馬九、大工四、橋一一・井堰一・百姓林一。安政二年（一八五五）以降は当地の庄屋八右衛門が浜松宿助郷総代を勤めた（「諸向御届」井上家文書）。天保一三年（一八四二）松岩寺（現臨済宗方広寺派）檀家の百姓八三郎が檀中に無断で牌座を買収したことが問題となり、文久元年（一八六一）松岩寺の施餓鬼に際し百姓祐右衛門・弥右衛門父子の先例違反が糾弾された。
原島村
はらじまむら
[現在地名]熊谷市原島
大里郡忍領に所属（風土記稿）。荒川の沖積扇状地に位置し、南は熊谷宿・石原村。田園簿では田方四〇〇石・畑方一六三石余、旗本鳥居・内藤の二家の相給。元禄郷帳・国立史料館本元禄郷帳によると高五九一石余、旗本鳥井二家と田付家の相給で、ほかに観音堂領（別当吉祥寺）がある。以後、支配は変化なく幕末に至る（改革組合取調書など）。「風土記稿」によると家数八〇、用水は玉井堰を利用。天保一三年（一八四二）の熊谷宿助郷村高覚（「海駅門」熊谷市立図書館蔵）によると助郷勤高二八一石。
原島村
はらじまむら
[現在地名]立花町原島
山崎村の北東、矢部川左岸に位置する。文禄四年（一五九五）一二月の上妻郡内知行方目録写（筑紫家文書）に「はらしま村」とみえ、高四二五石余。元和七年（一六二一）の郡村帳では玄蕃高三六四石余、小物成は野手米三石・茶年貢銀一五匁六分・樹木年貢銀五匁九分余・川年貢銀四匁二分。柳川藩領図では原島のうちに光友がみえ、当地より久留米領柳島村（現八女市）を結ぶ高橋歩渡は横三五間・深さ一尺五寸。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
