精選版 日本国語大辞典 「卵・玉子」の意味・読み・例文・類語
たま‐ご【卵・玉子】
〘名〙
① 母体動物の生殖器内に生じ、発育して幼動物となることのできるもの。だいたい球形の細胞で、中に原形質、核、卵黄、脂肪球などがはいっている。その構造は動物によって異なる。外面にはさらに卵殻(鳥類)または、卵膜(昆虫類は厚い卵胞膜、蛙などはゼリー状物質、蛇などは柔らかいじょうぶな被膜)がある。卵子(らんし)。卵細胞。〔和漢三才図会(1712)〕
② 特に、鶏の卵のこと。鶏卵。
※池辺本御成敗式目注(室町初か)四〇条「碁石を十二かさねて、其上に九の卵子かさねんと云へり。〈略〉碁石十二に鶏の卵を九つかさぬるに、ちっともをちず」
③ 物事の起こりはじめ。また、たね、もと。
④ 修業中の人。まだ、その事で一人前にならない人。
※評判記・嶋原集(1655)「この比の新造には出来物なり。〈略〉心もよし、御全盛の玉子とは此人の事にこそ」
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