精選版 日本国語大辞典 「便宜」の意味・読み・例文・類語
びん‐ぎ【便宜】
〘名〙
① つごうのよいこと。たよりのよいこと。好都合。また、そのおり。ついで。べんぎ。
※続日本紀‐養老六年(722)二月戊戌「更量二用銭之便宜一。欲レ得二百姓之潤利一」
※落窪(10C後)一「いかに、その部屋はあくやと、いみじくなん。なほびんぎあらば告げられよ」
※言継卿記‐天文元年(1532)正月三〇日「従播州都多村便宜有之、わた一把、漆二合子、中折一束上候了」
べん‐ぎ【便宜】
〘名〙
① (形動) つごうのよいこと。便利なこと。また、そのようなときやそのようなさま。びんぎ。
※六如庵詩鈔‐二編(1797)二・所養払菻狗一旦失之踰年復還感紀其事「平生侍童厭二老痴一、逡巡旋退占二便宜一」
② たより。音信。びんぎ。
※浮世草子・風流曲三味線(1706)六「娘方より便りあらず、其方の方へは便宜(ベンギ)ありしや」
③ その場その場に適応した処置。また、特別のはからい。
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