日本大百科全書(ニッポニカ) 「北海(市)」の意味・わかりやすい解説
北海(市)
ほっかい / ペイハイ
中国南部、広西(こうせい)チワン族自治区南端にある地級市。北部湾(トンキン湾)に臨む港湾都市である。3市轄区、1県を管轄する(2016年時点)。人口169万3000(2014)。43の少数民族が居住し、その人口は合計3万1588(2014)。1876年芝罘(チーフ)条約により開港され、広東(カントン)省沿岸、海南島(かいなんとう)、ベトナムのハイフォンとの間に定期航路が開かれた。かつては省内および雲南(うんなん)省の産物の積出し港であったが、梧州(ごしゅう)、蒙自(もうじ)(雲南省)などが開港場に指定されて以後は衰えた。1940年日本軍の侵攻により大きな被害を受けた。
中華人民共和国成立後は市街が整備され、漁業根拠地となり、造船、海産物加工などの工業が盛ん。1984年に沿海対外開放14都市の一つに指定され、対外開放が認められた。近年はリゾートホテルやレジャー施設が整備され、観光地化が進んでいる。市街近郊に北海福成空港がある。
[青木千枝子・河野通博・編集部 2017年8月21日]
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