助・扶・佐(読み)たすけ

精選版 日本国語大辞典 「助・扶・佐」の意味・読み・例文・類語

た‐すけ【助・扶・佐】

〘名〙 (動詞「たすける(助)」の連用形の名詞化)
わきから力を添えて保護したりして、悪い状態から救うこと。加護助勢補佐
書紀(720)大化二年三月(寛文版訓)「夫れ天地の間に君とて万の民を宰(をさ)むることは、独(ひと)り制(おさ)む可からず。要(かなら)ず臣の翼(タスケ)を須(もち)ゐる」
※竹取(9C末‐10C初)「若さいはひに神のたすけあらば」
日葡辞書(1603‐04)「Tasuqeno(タスケノ) ツワモノ」
② 助ける人。保護者。協力者。補佐。味方。
※書紀(720)応神四〇年正月(熱田本訓)「大鷦鷯を以て太子の輔(タスケ)と為て国の事を知ら令む」
※竹取(9C末‐10C初)「いささかなる功徳を翁作りけるによりて、なんぢがたすけにとて」
※太平記(14C後)一一「九国二嶋悉く公家のたすけと成りぬ」
③ 助ける物。補う物。必要とされる品物や金など。足(たし)
※大唐西域記長寛元年点(1163)四「或は食を施すところ有り。腹の資(タスケ)あり」
④ 鷹の尾羽の名。「うわお」と「ならしば」との間の羽。〔日葡辞書(1603‐04)〕
⑤ 他の語に付いて、語調を整える働きなどをする字。
袖中抄(1185‐87頃)一九「顕昭云、さくらがりとはくらがると云事也。さは詞の助也、さわたるなど云がごとし」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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