加藤友太郎(読み)かとう・ともたろう

朝日日本歴史人物事典 「加藤友太郎」の解説

加藤友太郎

没年:大正5.2.27(1916)
生年嘉永4.9(1851)
明治の東京を代表する陶工尾張(愛知県)瀬戸の陶工加藤与八の次男。字は陶寿。明治7(1874)年上京し,井上良斎(初代)の窯場に入り技術を習得したのちG.ワグナーの指導を受け,15年牛込新小川町に窯場「友玉園」を開き,のち向島・大崎へと移った。若いころワグナーから技術を学んだ結果,陶技に関する発明が多く,特に本焼の下絵付けの法は成果を生み,32年に完成した下絵付けの赤は「陶寿紅」と呼ばれ,人気を博した。受賞の合計は67件におよぶ。

(矢部良明)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「加藤友太郎」の解説

加藤友太郎 かとう-ともたろう

1851-1916 明治-大正時代の陶業家。
嘉永(かえい)4年9月生まれ。明治7年上京して井上良斎の陶工場にはいり,ついでG.ワグネルにまなぶ。15年陶工場友玉園をつくり,「陶寿紅」とよばれる本焼きの下絵付けの赤色を開発。大正5年2月27日死去。66歳。尾張(おわり)(愛知県)出身。号は陶寿。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

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