加茂部村(読み)かもべむら

日本歴史地名大系 「加茂部村」の解説

加茂部村
かもべむら

[現在地名]岩瀬町加茂部

岩瀬盆地東端にあり、東は中山なかやま(現笠間市)、北は小塙こばなわ村。結城街道が村の中央を東西に走り、街道に沿って集落が並ぶ。「延喜式」神名帳に載る鴨大神御子神主玉かもおおかみみこかみぬしたま神社が村域内にあり、古くから開けた地と思われる。

江戸時代は笠間藩領で「寛文朱印留」に村名が載る。「郡官日省録」(武藤家文書)によると慶安三年(一六五〇)検地で村高七五六・三石となり、万治三年(一六六〇)と延宝五年(一六七七)の新開検地で合せて二石余を打出す。「茨城郡村々様子大概」(笠間稲荷神社蔵)によれば、村には溜池三、村山四、堰一、四壁山二、村境山五、富士峯ふじみねに御林八反歩余などがあり、文化期(一八〇四―一八)の戸数四九(問屋一、酒屋一、紺屋二、大工三)・人数二二八、馬二四。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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