加治屋園遺跡(読み)かじやぞのいせき

日本歴史地名大系 「加治屋園遺跡」の解説

加治屋園遺跡
かじやぞのいせき

[現在地名]鹿児島市川上町

北に延びる舌状台地先端に立地し、標高は一五七メートル。旧石器時代終末期・縄文時代・古墳時代・古代・中世にわたる遺跡で、とくに旧石器時代終末期―縄文時代草創期の細石器土器が主体となる。昭和五一―五二年(一九七六―七七)九州自動車道建設に伴い発掘調査が行われた。薩摩火山灰層(約一万一千年前)の下から出土した旧石器時代終末期から縄文時代草創期の細石刃・細石刃核を主体とし、削器・掻器なども出土し、総数は約一万点に及ぶ。扁平な石材から細石刃を作っており、このような技法は南九州から東九州南部にみられる。細石器に伴い土器片が一一四点出土したことが注目される。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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