前間田村(読み)まえまだむら

日本歴史地名大系 「前間田村」の解説

前間田村
まえまだむら

[現在地名]境川村前間田

春日かすが山の北麓から流れ出るきつね川の流域に位置する。西から南にかけて小山こやま村など、北方にはあさ川が北西流し対岸は米倉よねくら(現八代町)。天正一〇年(一五八二)一一月一七日の徳川家印判状写(記録御用所本古文書)に「前間田」とみえ、以清斎(市川元松)本領であると言上した地内の一六貫文の地などを安堵されている。同一一年閏一月一四日には早川弥三左衛門尉が地内の三五貫文の地と同所夫丸半(「徳川家康印判状写」早川保家文書)、新津弥三左衛門尉が三五貫文と同所夫丸半などを安堵されているが(「徳川家康印判状」早川文書)両者は同一人の可能性もある。永禄四年(一五六一)の番帳に二二番「もち久の禰宜」がみえる。記載順序から勤番社は当地の諏訪神社と考えられる。天正一〇年一二月九日、武田の旧臣荻原甚丞に本給として安堵された所領に、石橋いしばしのうち用久もちひさ分三八貫五〇〇文がある(「徳川家印判状写」御庫本古文書纂)。用久の遺称地は未詳であるが、石橋から前間田辺りと推定されている。

慶長古高帳に前間田とみえ高二五一石余、幕府領

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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