初瀬・泊瀬・長谷(読み)はせ

精選版 日本国語大辞典 「初瀬・泊瀬・長谷」の意味・読み・例文・類語

はせ【初瀬・泊瀬・長谷】

[一] 奈良県桜井市東部の地名初瀬川大和高原から流出する渓口部にある。長谷寺門前町伊勢街道宿場町として発達。上代雄略天皇泊瀬朝倉宮(はつせのあさくらのみや)武烈天皇泊瀬列城宮(はつせのなみきのみや)が置かれた。桜・牡丹の名所。歌枕。はつせ。〔文明本節用集(室町中)〕
[語誌]読みは、「二十巻本和名抄‐六」には「長谷 波都勢」とあるが、古本節用集類では「伊京集」に「泊瀬(ハセ)」とあるように「はせ」が多く、「運歩色葉」には「長谷(ハセ) 泊瀬 (同)初瀬(ハツセ)」とある。ハツセからハセに変化する途中にはハッセという形も考えられる。

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