初島(静岡県)(読み)はつしま

日本大百科全書(ニッポニカ) 「初島(静岡県)」の意味・わかりやすい解説

初島(静岡県)
はつしま

静岡県熱海市(あたみし)に属する島。波島(はしま)、端島(はしま)、波津幾島(はつきしま)ともいう。熱海港の南東方約10キロメートルに位置する。面積約44ヘクタール、周囲約4キロメートル、最高地点51メートル。玄武岩と安山岩質溶岩からなり、高度30~40メートルの海食台地状の平坦(へいたん)な島で、周囲はほぼ海食崖(がい)で囲まれる。可耕面積や生活用水の制約から、近世以降、島の戸数は42戸前後に保たれ、共同体を組織し、1980年(昭和55)生活用水を熱海から海底パイプで送水して水不足は解消した。イサキテングササザエなどの漁業の共同操業を進めてきた。1961年初島バケーションランド(現、初島アイランドリゾート)開設により観光地化が進んだ。そのほか、海洋資料館、初木(はつき)神社、ダイビングセンターなどがあり、海水浴、キャンプ、釣りなどでにぎわう。熱海、伊東から定期船が出ている。人口218(2009)。

[北川光雄]

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