精選版 日本国語大辞典 「切口・截口」の意味・読み・例文・類語
きり‐くち【切口・截口】
〘名〙
② 切疵(きりきず)の口。傷口。切り小口。
※太平記(14C後)二一「腹かき切り、腸繰り出し、判官の首の切口を陰し、上に打ち重なって」
③ 切る方法、あるいは腕前。特に、批判を加えたり、物事を分析したりする際の視点や手法、手並み。
※狂言記・悪坊(1660)「今のさへやうがおもしろうおぢゃる。そのからかさの切口を見せう」
④ 墨の硯(すずり)に接する面。
※玉葉‐治承二年(1178)正月五日「入二水於硯一、置二硯瓶於本所一、取レ墨先見二切口一」
⑤ 書物などをつくる紙を折って重ね、切り揃えた部分。とくに、背、天、地以外の部分(前小口)をいう。
※米欧回覧実記(1877)〈久米邦武〉一「毎紙を折り、之を重ね、編釘して冊となし、標紙を付け、切口に金を摺るに至るまで」
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