共に・倶に(読み)ともに

精選版 日本国語大辞典 「共に・倶に」の意味・読み・例文・類語

とも‐に【共に・倶に】

連語
① あるものが、他のものと同じ状態であるさま、また、他に伴って同じ行為をするさまを表わす。いっしょに。同じように。
古事記(712)下・歌謡山県に 蒔ける菘菜(あをな)も 吉備人と 等母邇(トモニ)し摘めば 楽しくもあるか」
源氏(1001‐14頃)玉鬘「さるは、かの、世とともに恋ひ泣く右近なりけり」
② ある状態や行為に伴って、同時に別の行為や状態が出現するさまを表わす。同時に。
サントスの御作業(1591)一「tomo(トモ) ni(ニ) シシ タマウ ナリ」
多情多恨(1896)〈尾崎紅葉〉前「一時から二時迄の間に必ず目を覚ますのが癖となった。覚めると与(トモ)に恋しさの念は再発する」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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