六連島遺跡(読み)むつれじまいせき

日本歴史地名大系 「六連島遺跡」の解説

六連島遺跡
むつれじまいせき

[現在地名]下関市大字六連島 音次郎

六連島は玄武岩が第三紀層を覆う溶岩台地の小島で、この島の西南端に発達した砂嘴に立地する縄文弥生・古墳時代の複合遺跡。

昭和三〇年(一九五五)に発見され、同三三年三月、発掘調査が行われた。遺跡の主体部は、標高三・五メートルばかりの島すその湧水帯付近から砂嘴の基部にあり、古墳時代の遺物包含層が砂嘴のほぼ全域に分布する。島すその海食棚を覆う砂礫浜に縄文晩期の遺物包含層があり、甕棺葬の遺体が波浪で洗い出されたかの状態を示す小児骨一体が礫浜の石に伏臥の姿で遺存し、縄文晩期の生活地表がその後の波浪で擾乱されたことを示している。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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