公共彫刻(読み)こうきょうちょうこく

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「公共彫刻」の意味・わかりやすい解説

公共彫刻
こうきょうちょうこく

ホール広場など,都市の公共的空間を活性化する彫刻。環境デザインという概念浸透とともにとみに重要視されるに至っている。欧米では,公共建築の建設費のある一定割合を美術作品の設置に充てる義務を定めているところが多く,日本でも神戸市や仙台市をはじめ一部の地域で街区への彫刻設置を積極的に行なっている。動く彫刻や噴水を伴うものなどもあり,形態はきわめて多様であるが,最近では地方自治体が公共建造物に設置する記念碑的で壮大な彫刻を要望することも多くなっている。それだけに,ただ彫刻があればいいという段階ではなく,いかに環境とより良く調和させるかという,識者や住民側からの見直しも改めて必要になってきている。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

排外主義

外国人や外国の思想・文物・生活様式などを嫌ってしりぞけようとする考え方や立場。[類語]排他的・閉鎖的・人種主義・レイシズム・自己中・排斥・不寛容・村八分・擯斥ひんせき・疎外・爪弾き・指弾・排撃・仲間外...

排外主義の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android