八葉の車(読み)ハチヨウノクルマ

デジタル大辞泉 「八葉の車」の意味・読み・例文・類語

はちよう‐の‐くるま〔ハチエフ‐〕【八葉の車】

網代車あじろぐるまの一。車の箱の表面八葉の紋をつけた牛車ぎっしゃ大臣公卿から地下人じげにんまで広く用いられた。紋の大小によって、大八葉車小八葉車の別がある。

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精選版 日本国語大辞典 「八葉の車」の意味・読み・例文・類語

はちよう【八葉】 の 車(くるま)

網代車(あじろぐるま)一種網代の車箱の表面を青地に黄で八葉(八曜)の丸の文様を散らしたもの。左右の窓である物見長物見切物見(物見の半分をふさぐ)とがあり、長物見は晴儀に使用し、切物見は略儀の使用とする。上皇はじめ摂関・公卿・僧正以下僧綱等に広く用いた。文様の大小により小八葉車(こはちようのくるま)、大八葉車ともいう。はちようぐるま。〔兵範記‐保元元年(1156)一一月二九日〕

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