八葉（読み）ハチヨウ

デジタル大辞泉

はち‐よう〔‐エフ〕【八葉】

１ 8枚の葉、または紙。
２ 8枚の花弁。特に、ハスの花の8枚の花弁を放射状に並べた形。また、その文様。
３ 紋所の名。2を図案化したもの。

出典　小学館

精選版 日本国語大辞典

はち‐よう ‥エフ【八葉】

〘名〙

① 八枚の花弁。特に、蓮の花の八つの花弁がひろがった形、その文様をいう。

※米沢本沙石集（1283）一「胎金両部陰陽に象(かたど)る時、陰は女、陽は男なる故に、台には八葉(ハチヱウ)に形とて、八人女(やうとめ)とて八人あり」 〔張祐‐黄蜀葵花詩〕

② 紋所の名。①を図案化したもの。〔和訓栞（増補）（1898）〕

③ 八枚の葉、または紙。

④ (「葉」は、世・時代の意) 八代。

※和漢朗詠（1018頃）下「王朗が八葉の孫、徐詹事が旧草を摭ふ〈源順〉」 〔晉書‐王綏伝〕

出典　精選版 日本国語大辞典

世界大百科事典（旧版）内の八葉の言及

【梵鐘】より

…中帯と下帯の間の横長の区画を草の間（くさのま）と呼ぶ。撞座は鏡とも八葉とも呼ぶが，普通，蓮華文を浮彫に表す。蓮華文はその時代の瓦当や，磬（けい），鰐口（わにぐち）などの撞座と共通した意匠をとるが，八弁蓮華文が多く，少ないものは四弁，多いものでは十六弁まである。…

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出典｜株式会社平凡社「世界大百科事典（旧版）」